面接対策 | 外資系・グローバル企業への転職を成功に導く5つの面接攻略法

こんにちは、hiroです。

前回の記事では、採用担当者に「面接で話してみたいと思わせる職務経歴書・英文レジュメの書き方」についてお話しました。

今回は、転職活動の最大の山場である「面接を突破するための攻略法」についてお話しします。

これから転職活動を始める方や転職活動中の方がこの記事を読んで、面接官に「この人を採用したい」と思わせるためのポイントを十分に理解していただければ嬉しいです。

また、外資系企業やグローバル企業の選考で必要とされる「英語面接の攻略法」についても解説しますので、ぜひ最後まで読んでいただければ嬉しいです。

攻略法①:面接官の「気持ち」を理解する

まず最初にお伝えしたいのは、「面接官はあなたの味方である」ということです。

当たり前ですが、人手が足りなくて求人を出しているので、自分たちの仕事を手伝ってくれる人をどうにか採用したいのです。

そして、自分以外の社員にも「あなたを採用すべきだ」と思わせるような客観的な根拠を、面接の中で拾い上げたいと思っている、ということを理解してください。

面接官は自慢話ではなく「苦労話」が聞きたい

そして、その根拠として最も分かりやすいのが、「あなたが課題にぶつかった時に、何を考えて、どう行動したか」という事実です。

なぜなら、人はピンチの時こそ、持てる力を発揮するものだからです。

したがって、「昨対比で受注額を2倍にして、トップ営業マンになりました」とか「新規事業を成功させて全社表彰を受けました」といった単なる自慢話には、面接官は興味がないのです。

それよりも、「営業目標を達成するためにこんな課題があって、こういう仮説を考えて、こんな行動をした」とか「開発人員が足りなくて、こういう工夫をしてなんとか人を集めた」といった「苦労話」を聞きたいのです。

とにかく、面接官はあなたの味方であるということを忘れずに、「実は、こんな大変なことがあったんです」というエピソードを捻り出して、どう乗り越えたかを伝えましょう。

攻略法②:面接ではプレゼンではなく「対話」をする

次にお伝えしたいのが、面接はあなたが一方的に話す場ではなく、双方向のコミュニケーションの場であるということです。

私自身も、以前勤めていた企業で面接官をしていた経験もあるので分かりますが、とにかく延々と一人でしゃべり続けている候補者の印象は最悪です。

話を聞いている方は段々しんどくなってきますし、何より話が頭に入ってきません。

面接官は「この人と円滑にコミュニケーションをとって仕事ができそうか」という部分を見ているので、相手への気遣いもなくずっとベラベラと話している候補者は「コミュニケーション能力に問題あり」という評価を下されてしまいます。

面接官への「問いかけ」で対話を促進する

とはいうものの、私自身もいざ面接となると緊張して周りが見えなくなってしまい、気づいたら一人で長々と話していた、ということもよくありました。

そこで、一人で突っ走らないように、私は面接の中で「対話のきっかけになる問いかけ」を散りばめるように意識していました。

例えば、「私、一人で長々と話し過ぎですよね?」「もっとコンパクトに話をお伝えした方が良いですよね?」などです。

こういった問いかけフレーズを使うことで、面接官に「この人は相手への配慮ができる人だ」「仕事上でも円滑なコミュニケーションが取れそうだ」と思わせることができます。

さらに、問いかけによって対話が活発になることで、自身の緊張もほぐれ、よりリラックスした状態で面接を進めることが可能になります。

他にもいくつか、私が使っていた問いかけフレーズをご紹介します。

対話を促す「問いかけ」フレーズ
  • 私、一人で長々と話し過ぎですよね?
  • もっとコンパクトに話をお伝えした方が良いですよね?
  • こんな感じの伝え方で大丈夫ですか?
  • もっとこういう観点で話した方が良い、などありますか?
  • (面接の終盤などで)まだ、お時間大丈夫ですか?

とにかく、面接の中で面接官に「この人となら一緒に楽しく仕事ができそうだ」とイメージしてもらえたら勝ちなので、相手への気遣いをもとにした「対話」を心がけてください。

攻略法③:質問の「意図」を考える

続いて、面接攻略法3つ目は「面接官がどんな意図で質問してるのか考える」です。

「職務経歴書・英文レジュメの書き方」を解説した記事でもお伝えしましたが、求人を出している企業には「こういう人材を採用したい」という明確な「ニーズ」があります。

そして、面接での質問というのは、「あなたがそのニーズを満たす人なのかどうか」を判断するために投げかけられているものだと考えてください。

なので、必ず「その質問はどのニーズに基づいた質問なのか」を推察してから、回答をするようにしましょう。

例として、Amazon社のOLPに基づいた面接が挙げられます。

Amazon our leadership principles olp 転職 中途採用

別の記事でもご紹介しましたが、Amazon社には「Our Leadership Principles(通称OLP)」と呼ばれる16項目の行動指針があり、同社の面接では「候補者がOLPを満たす人材かどうか」が判断されます。

例えば、OLPの一つである「Ownership(主体性)」を保持している人材か否かを判断するために、「あなたの職責の範囲外だったものの、自ら行動を起こし責任を取った事例を教えてください」といった質問が投げかけられるという感じです。

このように、その質問が、企業が求めるどんなニーズに紐づく質問なのかを考えてから、自分がそのニーズを満たすことを裏付ける事実を伝えるようにしてください。

攻略法④:「小藪」×「STAR」が最強の話し方

面接攻略法4つ目は、「面接での最も効果的な伝え方」に関するお話です。

ひとことで言うと、「まず最初に話の全体像を伝えて興味を惹き、構造的に詳細を話していく」ことを徹底してください。

ここで、とても使える話法を2つご紹介します。

相手の興味を惹きつける「小藪方式」

1つ目は、北の達人コーポレーション社長の木下勝寿さんが自身の著書「ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法」の中で紹介した「小藪方式」です。

皆さんご存じ、吉本興業の小藪千豊さんの「すべらない話」を参考にした話法で、「具体的なオチは言わないが、謎かけのようなネタ振りをすることで、最後まで聞いて答え合わせをしたくなるように話し始める」伝え方です。

例えば、「そんな声出るん?って話なんですけど‥」という感じで相手が話し始めると、どんなオチなのか最後まで話を聴きたくなりますよね。

こんな素晴らしい話法を、転職の面接で応用しない手はありません。

私が実際に臨んだ面接では、以下のように使っていました。

面接での「小藪方式」応用例

面接官「これまでの仕事の中で、最も成果を出した経験について教えてください。」

私「こんなにツイてないことってある?という話なんですけど‥、自社メディアのプロデューサーとして新規機能を開発した時の話をさせていただきます。」

このように、小藪方式を活用したうえで、話の全体感を冒頭で伝えると、面接官もその後の話をスムーズに理解してくれるので、ぜひ実践してみてください。

外資系企業でお馴染みの「STAR」

2つ目は、「職務経歴書・英文レジュメの書き方」に関する記事でもご紹介した「STAR」というフレームワークです。

「STAR」は、それぞれ以下の内容を表しています。

STARフレームワーク

Situation:どんな環境で
Task:どんな任務を持ち
Action:何を考え、実行し
Result:結果どうだったのか

まずは、所属するチームや自身の役割などの「Situation」と、当時の目的やミッションといった「Task」を明確にします。

そのうえで、直面した課題や、その時に考えたこと、実行した「Action」について詳しく説明し、最終的に会社やチーム、さらには自分自身にとってどんな「Result」になったのかを伝えて締めくくります。

特に外資系企業ではよく使われており、面接官も使い慣れているフレームワークなので、お互いに話の理解を深めるうえで非常に役立ちます。

覚えておいて損はないので、ぜひこちらも実践してみてください。

話は「短ければ良い」というわけではない

ここまで、面接における具体的な「話し方」について解説してきました。

外資系企業やグローバル企業では、基本的に「Time is Money(時は金なり)」という考え方なので、「この人は自分の時間を必要以上に奪ってきそうだ」と思われたらNGです。

なので、話はできるだけ簡潔に手短に、を心がけましょう。

ただし、こと面接においては、必ずしも「話は短い方がいい」というわけではありません。

私自身、面接官を務めていた経験からも、「もうちょっと詳しく話してほしいんだけどな」「話が淡白すぎて採用すべきか判断できないな」と思うことが多々ありました。

かと言って、ダラダラと話が長いのは論外なので、ここでも重要になるのは、やはり面接官との「対話」です。

面接官の質問に一度答えたら、「もうちょっと詳しく話した方が良いですか?」「もっとコンパクトに話した方がいいですか?」という「問いかけ」を心がけましょう。

当然ですが、面接官によって感じ方は千差万別なので、お互いのベストな会話量を見つけられると良いですね。

攻略法⑤:英語面接では「必ず」これをする

いよいよ最後の面接攻略法5つ目は、外資系企業への転職では避けて通れない「英語面接」に関するお話です。

ずばり、「英語面接では、必ず聞き返す、必ずゆっくり話してもらう、必ず考える時間をもらう」ことを徹底してください。

ポイントは、「必ず」するということです。

外資系企業の面接での苦すぎる経験

私自身、外資系企業やグローバル企業への転職活動をする中で最も苦労し、反省点が多かったのは英語面接でした。

当然ですが、外資系企業の面接官は「あなたは英語が話せる前提」で面接に臨んできます。

私は、TOEICスコア900点で、日常会話であれば問題なく話せるレベルの英語力を持っていると自負していました。

しかし、外資系企業の面接官(インド人)が話していることは、2割程度しか理解できなかったのです。笑

今では笑い話にできますが、その時は本当に焦りました。

焦りすぎて、なぜか「ゆっくり話してとか、もう一度話してとか聞いたら落とされそう」という思考に陥り、相手の質問を適当に解釈して、いい加減な回答をすることに終始してしまいました。

言うまでもなく、結果は惨敗で、志望度の高かったその企業への道は閉ざされてしまいました。

ゴールはあくまで「伝えること」

この苦い経験を通して、私は自分のマインドセットが間違っていたことに気づきました。

英語面接と聞くと、「どのぐらい流暢に英語を話すことができるか」が重要であると思いがちですが、それは大きな間違いです。

極論、まったく英語が話せなくてもいいのです。

つまり、身振り手振りでもなんでもいいから、相手の求める問いに対して、「自分の思い」を伝えられるか」どうかが大切なのです。

それこそが、グローバルで求められる「コミュニケーション能力」なのだと思います。

なので、英語面接では何度でも聞き返していいし、ゆっくり話すようにお願いしてもいいし、自分の考えを整理する時間をもらっても構いません。

むしろ、そのような「相手を理解しようとする姿勢」や「自分の思いを伝えようとする熱意」を持っているかどうかを、面接官は見極めようとしているのです。

ネイティブレベルの英語力をお持ちの方は別として、英語に対して確固たる自信がない方は、相手に聞き返したり、ゆっくり話してもらったりすることを「必ず」すると、予め決めておくぐらいで丁度良いと思います。

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今回は、転職活動の最大の山場である「面接を突破するための攻略法」についてお話ししました。

面接官にあなたを採用したいと思わせるために大事な5つのポイントが、十分お分かりいただけたのではないかと思います。

それらに加えて大切なことは、「場数を踏んで改善を繰り返すこと」です。

私自身もそうでしたが、初めて臨んだ面接では全くうまく話せず、「このままではダメだ」と感じました。

そこで、それ以降の面接では、必ず自分の発言を全て録音し、面接終了後にすぐに聞き返しながら、うまくいった点や反省点を振り返って、次回の改善点を明確にする、ということを繰り返していました。

当たり前ですが、誰しも最初からうまくできるとは限りません。

転職活動に限った話ではありませんが、大きな目標に向かって地道に継続的に改善を続けられる力、それこそが熾烈なビジネスの世界で勝ち抜いていくために最も必要とされる力なのです。

次回の記事では、内定を獲得した後にすべき「退職交渉・退職までの流れ」について解説したいと思います。

ではまた!

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