応募書類の書き方 | 面接につながる履歴書・職務経歴書・英文レジュメの作成方法

こんにちは、hiroです。

前回と前々回の記事では、「志望企業の選定方法」「転職エージェントの活用方法」についてお話しました。

今回は、ある程度志望企業が決まっていると言う前提で、採用担当者に「面接で話してみたいと思わせる職務経歴書の書き方」についてお話しします。

これから転職活動を始める方や転職活動中の方がこの記事を読んで、採用担当者を惹きつける職務経歴書の作成手順を十分に理解していただければ嬉しいです。

さらに、外資系企業やグローバル企業の選考で提出を求められることが多い「英文レジュメ」の書き方についても解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

職務経歴書は採用担当者へのラブレターである

具体的な作成手順に入る前に覚えておいていただきたいのは、「職務経歴書は志望企業ごとに個別に作成するべきである」ということです。

つまり、1つの職務経歴書を使い回すのではなくて、志望企業によって最適な内容にカスタマイズする必要があるということです。

転職活動を恋愛に例えてみると分かりやすいと思いますが、気になる女性が複数人いるとします。

その中には、「やさしさ」を重視する人がいたり、「決断力」を求める人がいたりと、それこそ千差万別です。

にも関わらず、どの女性に対しても同じ口説き文句でハートを射止めようとするのは、どう考えても雑ですよね。

おそらくモテる男性であれば、お目当ての女性によってアピールするポイントを変えるのではないでしょうか。

これと同様に、転職活動でもお目当ての企業によって、アピールするポイントを変えるべきです。

なので、ベースになる職務経歴書が1つ完成したら、それを基に志望企業によってアピールする内容をカスタマイズしていきましょう。

また、多くの企業において、職務経歴書の内容を基に面接を行うことがほとんどです。

「とりあえず書類選考を通過するために職務経歴書を書く」のではなく、「面接で自分が自信を持ってアピールすることができるように職務経歴書を書く」という意識で臨んでください。

ステップ①:企業の「ニーズ」を把握する

ここからは、具体的な職務経歴書の書き方について解説していきたいと思います。

まずはじめにやるべきことは、「企業が求める人材要件をきちんと把握する」ことです。

恋愛でいえば、お目当ての女性が「ワイルドな人が好き」なのか、「紳士的な人が好き」なのかを見定める段階です。

間違っても、企業が求める人材ニーズを把握せずに職務経歴書を書き始めてはいけません。

相手のことをよく知らずにラブレターを書き始めるようなものなので、絶対にやめましょう。

まずは求人情報を3回読む

では、企業のニーズを見極めるためにはどうすれば良いか。

いくつか方法はありますが、とにかくまずは、採用サイト等に掲載されている求人情報(求める人物像)を暗記できるレベルまで読み込みましょう。

当たり前ですが、求人情報は採用担当者が必要に迫られて作成した文書なので、人材に求める要件が簡潔かつ正確に記載されています。

他にも、その企業の幹部を取材した記事や、転職系Youtuberが配信している動画なども参考になるので、ぜひ調べてみてください。

例えば、google社であれば社員座談会の様子がYoutubeに上がっていたりするので、とても参考になります。

企業が求める人物像を簡潔にまとめる

志望企業が求める人物像がイメージできたら、次はそれをスプレッドシートなどに書き留めていきます。

必要な項目としては、「求める要素」「具体的なポイント」の2点のみで構いません。

大切なのは、「簡潔に正確にまとめること」です。

このプロセスを経ることで企業ニーズを自分ごと化することができるので、今後の面接などでも自然と意識しやすくなります。

応募書類の書き方 | 面接につながる履歴書・職務経歴書・英文レジュメの作成方法 キャリアの棚卸し キャリアシート 企業分析

そして、企業ニーズを言語化できたら、その右の列に「(ニーズに応えるために)自分が使える武器」「具体的なエピソード」という欄を作りましょう。

次以降のステップで、いかに「自分が企業のニーズを満たせるか」について、言語化していきます。

ステップ②:自分の「武器」を整理する

企業ニーズを把握したら、次にやることは「キャリアの棚卸し」です。

自分のこれまでのキャリアを振り返って、自分が企業のニーズを満たせると証明できるエピソードを思い出しながら、「経験・スキル・能力」を整理する作業です。

つまり、ビジネスマンとしての「自分の武器が何か」を言語化するプロセスとも言えます。

キャリアの棚卸しの基本的な進め方は以下の通りです。

「キャリアの棚卸し」の進め方
  1. これまで在籍していたすべての「企業・部署」「在籍期間」「役割・役職」を書き出す
  2. STARフレームワークに則って、「職務内容」「成果・実績」を書き出す
    Situation:どんな環境で
    Task:どんな任務を持ち
    Action:何を考え、実行し
    Result:結果どうだったのか
  3. 身につけた「テクニカルスキル」「ポータブルスキル」を書き出す
    ・テクニカルスキル:特定の業界や職種で必要とされる知識・能力・資格
    ・ポータブルスキル:特定の業種・職種・時代背景にとらわれず使える能力
  4. 3までを客観的に振り返って、「所感」を書き出す
    ・当時の心境
    ・当時の興味関心
    ・当時の自分に対して思うこと

棚卸しをする時に意識すべきことは、「志望企業のニーズを意識しつつも、フラットに振り返る」ことです。

あくまで目的は「志望企業から採用を得る」ことなので、自分の経験やスキルの中で志望企業のニーズにマッチする部分を重視すべきです。

しかし、志望企業は転職活動の途中で変わることも増えることもあるので、そのような場合でも柔軟に対応できるように、網羅的に自身のキャリアを振り返っておいてください。

実際にやってみると分かりますが、これまでのキャリアを振り返るのはとても時間がかかります。

ですが、一度きちんと振り返りをしておくと、これまで自身が得たものが整理されてスッキリしますし、今後のキャリア方針を定める上での大事な材料になりますので、根気強く取り組みましょう。

ステップ③:自分が企業のニーズにマッチすることを証明する

最後のステップは、「自分が企業のニーズを満たしていることを、過去の事実に基づいて証明する」ことです。

いよいよ、採用担当者がそれを読んだ時に「この人と一緒に働きたい」と思うような職務経歴書を執筆する段階です。

恋愛でいうところのラブレターを書く作業に他なりません。

「ニーズ」と「武器」「エピソード」の組み合わせを考える

ここまでのステップで、相手の「ニーズ」と、自身が持てる「武器」のリストアップは完了していると思いますので、まずは「どのニーズをどの武器で証明するか」を考えます。

ここで使用するのが、ステップ①で作成したスプレッドシートです。

企業の「ニーズ」はすでに記載されていると思いますので、その隣の列にどの「武器」を使うかを可視化していきます。

さらに、その武器を獲得した、もしくはその武器を活かして成果を出した「エピソード」を記載していきます。

応募書類の書き方 | 面接につながる履歴書・職務経歴書・英文レジュメの作成方法 キャリアの棚卸し キャリアシート 企業分析

この段階で、「Aという企業ニーズをBという武器で満たす、その根拠はCというエピソードである」という論理構造が出来上がっていることがお分かりいただけると思います。

時系列に沿って「簡潔」かつ「明瞭」な文書を書く

ここまで来れば、前述のスプレッドシートの内容を時系列に沿って文書化していけば、職務経歴書の完成です。

基本的には、それぞれの期間における自身の「役割・役職」「職務内容」「成果・実績」を書き下していきます。

また、冒頭に「キャリアサマリ」と題して、これまでのキャリアをコンパクトに要約した文章を記載することをおすすめします。

キャリアサマリがあることによって、職務経歴書を読む人が、まず候補者のキャリアの全体像を掴み、具体的な職務内容に対する理解を助けることができるからです。

私が実際に使用した職務経歴書のテンプレートを添付しておきますので、適宜ダウンロードしてお使いください。

さらに、文書化していく上で注意すべきことが2点ありますので、以下で解説します。

簡潔に書く

一点目は、「簡潔に書く」ことです。

当たり前ですが、人気企業になるほど、採用担当者のもとに届く職務経歴書の数は多くなります。

一日に何通もの職務経歴書に目を通さなければならない担当者の気持ちを考えれば、「ダラダラと冗長的に書かれている文章」や「何が言いたいのか結論がわからない文章」ほど、イライラするものはありません。

したがって、文章はできる限り短く、結論ファーストで、箇条書きや強調表現も使いつつ、「読む人にストレスのかからない」シンプルな文書を目指しましょう。

明瞭に書く

二点目に注意すべきは、「明瞭に書く」ことです。

つまり、自身のこれまでの職務内容や成果について、「解釈の余地のない表現で曖昧さを排除する」ということです。

例えば、「チームの中心人物として、売上をアップさせた」という文章を見てあなたはどう感じますか?

私であれば、「中心人物というのは責任者なのか、リーダーなのか、どういう権限を持ったポジションなのか?」「アップさせたというのはいつを基準にした話なのか、どのぐらいの増加率だったのか?」といくつも疑問が湧いてきてしまいます。

このように、解釈の余地がある曖昧な表現を使う人は「仕事ができない人」と判断されてしまい、その時点で不採用の対象となってしまう可能性が高いので、くれぐれも気をつけましょう。

成果は「大きさ」だけではない

ここまでで、一連の職務経歴書の書き方がお分かりいただけたのではないかと思います。

ただ、中には「胸を張って自慢できるような成果を出した経験がない」「見栄えを良くするために実績を盛ろうか悩んでいる」という方もいらっしゃるかも知れません。

正直のところ、私自身も「こんな成果で採用されるだろうか」とコンプレックスを感じ、時には実際より盛った数字を職務経歴書に記載して面接に臨んだこともありました。

しかし、転職活動を経験した今では自信を持って言えます。

成果は大きさではなく、そこに至るプロセスの中で自分がどう考え、どう行動したかの方が100倍大切です。

むしろ、採用担当者も成果の大きさ小さいではなく、候補者の思考や行動特性を理解するきっかけになるような話を求めています。

もちろん、成果は大きいに越したことはありませんが、その人が置かれた環境やタイミング、もっと言うと運次第で決まるものでもあるので、それだけで候補者の良し悪しを判断することはできないのです。

なので、「大きな成果を出した経験がない」と悩むのはやめて、これまでのキャリアにおいて「自分がどんな任務を持ち、何を考え、どう工夫して、どう行動したか」を徹底的に深ぼることに時間を使いましょう。

繰り返しになりますが、大事なことは「自分が企業のニーズを満たせると証明できる事実を、簡潔かつ明瞭に伝えること」です。

どうか、最高のラブレターを書いてください。

英文レジュメの書き方

最後に、外資系企業やグローバル企業の選考において提出を求められることが多い「英文レジュメ」の書き方について解説しておきます。

結論、基本的な考え方や書き方は、ここまでお話ししてきた内容と大きく違いはありません。

ただし、レジュメの形式がある程度決まっていることと、よりシンプルかつコンパクトな文書が求められるので、日本語の職務経歴書を書く時より、さらに要点を絞ることを心がけてください。

私が実際に使用した英文レジュメのテンプレートを添付しておきますので、適宜ダウンロードしてお使いください。

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今回は、グローバル転職を成功させるための「職務経歴書・英文レジュメの書き方」についてお話ししました。

採用担当者を惹きつける職務経歴書を書く手順が、十分お分かりいただけたのではないかと思います。

とにかく重要なのは、「企業が求めるニーズに対して、自分が価値を提供できる人間であることをいかに証明するか」です。

どれだけ熱意があっても、客観的視点の欠けた曖昧な文書では相手に見向きもされないので、とにかく簡潔で明瞭な職務経歴書を書きましょう。

次回の記事では、いよいよ志望企業の採用を勝ち取るための「面接攻略法」について解説したいと思います。

ではまた!

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